総長ごあいさつ

皆さまとともに
法政大学はこれからも歩んで参ります

皆さまにおかれましては、ますますご清栄のことと存じます。

コロナ禍にともなうさまざまな活動の制約も、現在ではほぼ従前の状態に復帰することができました。国内でのフィールドワーク、海外留学や国外での実習など、学生たちがキャンパスの外に出て学ぶ機会が戻って来ました。他方で、コロナ禍の中で整備が進み、活用が定着してきたオンライン環境は、授業の9割が対面に戻った現在でも、有効な手段として活用されています。キャンパス間にまたがる学びの機会の確保や、遠方の方々との継続的な連携活動による学び、海外の大学との居ながらにしての交流など、コロナ前にはなかった教育機会を実現しています。コロナ対応に際していただきましたご支援の一部によって全ての教室からこのような活動ができる環境が整えられており、どの授業、どの教室でもこの恩恵を受けることができるようになっています。

奨学金については既存の家計急変学生奨学金を強化するとともに、新たに緊急支援奨学金を設けました。2024年は年初から深刻な自然災害が発生しましたが、そのような事態が学びの機会を失うことにつながらないよう、経済的な急変に対応した学生支援の制度の重要性がますます増していることを実感させられています。2022年には、ウクライナからの学生の緊急受け入れを行いましたが、それに対しても多くのみなさんからご支援を賜りました。当初は短期留学生として来日した学生たちは、現在では全員が法政大学の正規の学部生として学びを継続しております。ウクライナ人留学生たちがウクライナについて日本人の学生に伝えるためのイベントに取り組むなどの交流の機会も設けることができました。

人口減少が続く日本社会では、時代の要請に応えられる専門人材が不足しているという声が強まっています。いま必要とされている専門領域を担う人材を育てるというだけではなく、急速に変化していく社会のなかで、課題を的確に把握し、必要な新しい知識やスキルを獲得していく意欲と方法を身に付けた人材を育成していくことが求められています。現在の学生たちの世代が、将来にわたって力を発揮し活躍していけるように、法政大学の教育や研究のさらなる活性化に取り組んで参ります。それこそが法政大学憲章の「自由を生き抜く実践知」という理念を、現実世界のなかで実体化していくことに他ならないと考えています。そのためにも、学生の多様な諸活動を触発し、支えていく態勢をさらに強化して行きたいと取り組んでおります。

皆様のご支援は心強い支えです。どうか本募金の趣旨にご理解をたまわりますよう、切にお願い申し上げます。

法政大学総⻑ 廣瀬 克哉

法政大学総⻑  廣瀬 克哉

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